Japanese
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特集 脳卒中のリハビリテーション
Ⅲ.片麻痺の医学的リハビリテーション・プログラム
脳血管障害リハビリテーションのリスク管理
Management of Risks in Rehabilitation of Cerebrovascular Diseases.
三好 正堂
1
,
林 秀俊
1
Seido Miyoshi
1
,
Hidetoshi Hayashi
1
1九州厚生年金病院リハビリテーション科
1Rehabilitation Center, Kyushu Koseinenkin Hospital.
キーワード:
リスク
,
脳血管障害
,
リハビリテーション
Keyword:
リスク
,
脳血管障害
,
リハビリテーション
pp.137-144
発行日 1982年1月10日
Published Date 1982/1/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552104684
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はじめに
長期安静臥床の弊害については広く知られているが,他方,安静が多くの疾患の重要な治療法であることは現在も変らない事実である.運動療法を主とするリハビリテーション(以下リハビリ)治療は,安静と逆のことを行うのであるから,リスクを伴うと考えられるのが一般的であろう.
しかし服部1)や吉永2)によれば,過去数十年間脳卒中のリハビリをやってきて,リハビリにより死亡した患者は1例もなかったという.これは十分なリスク管理が行われたためであろう.
筆者も,医学的管理さえ十分行えば脳卒中のリハビリは安全なものだと考えている.しかし,リスクはどの患者に潜んでいるのか知れないのであるから,頻度が高くないといっても,画一的治療をすべての患者に盲目的に行うわけにはいかない.
本稿では,死亡した自験例を分析しながら脳卒中リハビリのリスクに対する私見を述べたいと思う.
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