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特集 地域包括ケアシステムの中でOTは何ができるのか
地域包括ケアシステムの実現に向けた国の取り組み—リハビリテーションの視点から
Establishing the Integrated Community Care System from the angle of the rehabilitation
村井 千賀
1
Chiga Murai
1
1厚生労働省老健局老人保健課
pp.988-993
発行日 2015年9月15日
Published Date 2015/9/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.5001200355
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Key Questions
Q1:地域包括ケアシステムとは?
Q2:地域リハビリテーション活動支援事業におけるOTの役割は?
Q3:平成27年度介護報酬改定で期待することは?
はじめに
団塊の世代が75歳以上となる2025年に向け,単身高齢者世帯や高齢者夫婦のみ世帯,認知症高齢者の増加が予測される中,介護が必要な状態になっても住み慣れた地域で暮らし続けることができるようにするため,介護だけではなく,医療や予防,生活支援,住まいを一体的に提供する地域包括ケアシステムの構築(図11))が重要な政策課題となっている.
2014年(平成26年)には,介護保険制度を改正し,全国一律の予防給付(通所介護・訪問介護)を市町村が取り組む地域支援事業に移行し,住民等,多様な担い手による多様なサービスの提供ができる介護予防・日常生活支援総合事業を創設している.また,その他に在宅医療・介護連携,認知症施策,地域ケア会議の推進等の包括的支援事業の充実を図った.
また,2015年度(平成27年度)の介護報酬の改定では,地域包括ケアシステムの構築に向けた取り組みを推進するため,介護保険でのリハでは,「心身機能」,「活動」,「参加」の要素にバランスよく働きかける効果的なサービスの提供を推進するための理念の明確化と,「活動」,「参加」に焦点を当てた新たな報酬体系を導入したところである.
このように,地域包括ケアシステムの実現に向け,具体的に介護保険制度の改正が取り組まれている.今回,それらの取り組みを紹介するとともに,リハの機能と役割,OTに期待することを述べたい.
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