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特集 地域社会におけるリハビリテーション
地域包括ケアシステムにおけるリハビリテーション
Rehabilitation in community-based integrated care system.
川越 雅弘
1
Masahiro Kawagoe
1
1国立社会保障・人口問題研究所
1National Institute of population and Social Security Research
キーワード:
地域包括ケア
,
介護予防
,
多職種協働
Keyword:
地域包括ケア
,
介護予防
,
多職種協働
pp.609-614
発行日 2014年7月10日
Published Date 2014/7/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552110550
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はじめに
今後15年間,75歳以上の高齢者(以下,後期高齢者)の急増が予想されている1).後期高齢者は,医療や介護サービス,見守りなどの生活支援,住まいの確保など,日常生活を安心・安全に送るうえでのさまざまな支援を必要とするため,これらサービスや支援が,日常生活圏域のなかで包括的・継続的に提供される仕組み,いわゆる地域包括ケアシステムの構築が,現在,重要な政策課題となっている.
さて,本稿の目的は,地域包括ケアシステムのなかでリハビリテーション職に期待される役割について言及することにあるが,そのためには,同システムが求められている背景や制度改正の動向について理解しておく必要がある.
そこで,まず,制度見直しに大きく影響する人口構造の変化の特徴と,医療・介護サービス提供体制に及ぼす影響について解説する.次に,地域包括ケアシステムの概要と医療・介護制度改正のポイント(リハビリテーション関連)について解説する.最後に,地域包括ケア構築上の諸課題のなかから,① 退院支援の機能強化,② 自立支援型ケアの推進,③ ケアマネジメントの機能強化に着目し,同領域においてリハビリテーション職に期待されている役割と課題について私見を述べる.
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