増刊号 精神科作業療法
第1章 総論
6 地域包括ケアシステムと認知症
村井 千賀
1
Chiga Murai
1
1石川県立高松病院
pp.763-768
発行日 2020年7月20日
Published Date 2020/7/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.5001202176
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地域包括ケアシステムとは1)
団塊の世代が75歳以上となる2025年に向け,単身高齢者世帯や高齢者夫婦のみ世帯,認知症高齢者の増加が予測される中,高齢者の尊厳の保持と自立生活の支援の目的のもとで,可能なかぎり住み慣れた地域で,自分らしい暮らしを人生の最期まで続けることができるよう,図 11)の地域の包括的な支援・サービス提供体制(地域包括ケアシステム)の構築が重要な政策課題となっている.
人口は横ばいだが75歳以上人口が急増する大都市部,75歳以上人口の増加は緩やかだが人口は減少する町村部等,高齢化の進展状況には大きな地域差が生じている.そこで地域包括ケアシステムは,保険者である市町村や都道府県が,地域の自主性や主体性に基づき,地域の特性に応じてつくり上げていくことが求められている.
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