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特集 今こそ老健での作業療法—地域包括ケア時代にOTの可能性を広げよう
老健×作業療法(士)—在宅復帰支援・在宅生活支援をマネジメントする
Geriatric health services facility×Occupational therapist:Manage the provision of reterning home and home care
鍜治 実
1
Minoru Kaji
1
1赤穂市立介護老人保健施設
pp.805-808
発行日 2015年7月15日
Published Date 2015/7/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.5001200300
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Key Questions
Q1:老健における在宅復帰支援・在宅生活支援とは?
Q2:OTが行う機能訓練の意義とは?
Q3:OTのアイデンティティとは?
はじめに
介護老人保健施設(以下,老健)は,医療と介護,病院から在宅の中間施設として,また地域の中核施設として位置づけられており,在宅復帰支援のみならず在宅生活支援施設としての役割が期待されている.そして,厚生労働省が打ち立てた地域包括ケアシステムの構築に向けて,2015年度(平成27年度)の介護報酬改定では生活行為向上リハビリテーション実施加算の新設等,ICFにおける「活動」,「参加」に対するリハビリテーション(以下,リハ)にさらに注目が集まっており,今まさに老健のOTの出番といったところである.
しかしその一方で,まだまだ老健で働く多くの若いOTが「リハビリ」=「機能訓練」という誤った図式のもと,日々プラットフォーム上での機能訓練に追われ,OTとしてのアイデンティティを失いつつあるのではないかと筆者は危惧している.
このような背景の中,老健同様在宅復帰を目的とした回復期リハ病棟と老健との違いは何であろうか? そして,老健のOTの果たすべき役割とは? 筆者の経験を踏まえ,5つの視点からこれらをひもといていく.
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