増刊号 認知症と作業療法
第2章 時期(重症度)別にみる認知症の作業療法の実際
14 —認知症のある方の看取り①—ホームホスピスでの取り組み—ホームホスピスかあさんの家の看取り
市原 美穂
1
Miho Ichihara
1
1認定NPO法人ホームホスピス宮崎
pp.720-726
発行日 2015年6月20日
Published Date 2015/6/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.5001200282
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はじめに
2025年には,年間の死亡者数が現在より20万人増えて約160万人になると推計されている(国立社会保障・人口問題研究所「人口統計資料集(2006年度版)」より).これまでは病院や施設での看取りが8割を占めており,一般的に「病院でなければ死ねないのではないか」と思っている人も多い.しかし,これからの病院は機能分化され,死ぬ場所としては適切ではなくなる.それでは,「どこで」,「どのように」,「誰に看取ってもらうのか」という課題が,これからますます大きくなると予想される.
また,これまでに経験したことのない長寿社会において,誰でもが認知症になる可能性がある.認知症になっても,住み慣れた地域で最期までその人らしく生ききるために,今何が大切なのかを,かあさんの家のケアの実践の中から述べ,看取りがもたらす輝きを伝えたい.
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