最後までよい人生を支えるには 多死時代の終末期医療 コミュニティーとして終末期を支えるには
かあさんの家 一人暮らしから,とも暮らしへ
市原 美穂
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1ホームホスピス宮崎
キーワード:
ホスピス
,
ターミナルケア
,
チーム医療
,
グループホーム
,
非営利団体
Keyword:
Hospices
,
Organizations, Nonprofit
,
Patient Care Team
,
Terminal Care
,
Group Homes
pp.1310-1315
発行日 2013年12月1日
Published Date 2013/12/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2014056515
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往診をしてくれる医師も訪問看護師もいるのに,家族の介護力がないために家に戻れない,看取れない人を何とかしようと,空いている民家を借りてともに暮らす居場所「ホームホスピスかあさんの家」の実践を始めた.1人で自立して暮らせなくなったとき,住宅環境が連続している場所に住み替えることが重要である.入居者はせいぜい5人で,いつも顔なじみがいて,自由に生活し,安心して眠る.ナースコールはなく,気配を感じる空間である.医療や介護のサービスは外づけで利用し,多職種がチームを組む.家族に代わって(インフォーマルサポート)365日24時間の生活支援を行う.家族の絆を重視して,悔いのない看取りができるよう支援し,寄り添いながら補完する.その人が生きてきた場所で,なじみの人に囲まれて時を過ごし,人生の幕を下ろすとき,そのプロセスは自然であり,最期は穏やかであることがもっとも価値のあることである.
©Nankodo Co., Ltd., 2013