増刊号 脳卒中の作業療法―支援技術から他職種連携・制度の利用まで
第2章 支援技術Ⅰ 急性期から回復期の基礎
1 How to タッチ ⑤拘縮・短縮
箭野 豊
1
Yutaka Yano
1
1社会医療法人石川記念会HITO病院
pp.593-597
発行日 2014年6月20日
Published Date 2014/6/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.5001100543
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はじめに
拘縮は“皮膚や骨格筋,靱帯,関節包等といった関節周囲軟部組織の器質的な変化に由来したROM制限”とされており,筋収縮が発生していない状況下で関節周囲軟部組織の伸張性が低下し,これが原因となってROM制限が認められる状態をいう1).また,麻痺や痙縮,腫脹(浮腫),痛み等といった他の機能障害や随伴症状の程度が著しいほど拘縮が発生・進行しやすいとされており,これらの影響によって生じるADLの低下も拘縮の発生・進行と関連するといわれている.その中でも重篤な麻痺を伴い拘縮・短縮が進んだ上肢・手の改善は,多くの時間と労力が費やされるため,治療では上肢機能とADLを関連づけた展開が必要となる.
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