増刊号 脳卒中の作業療法―支援技術から他職種連携・制度の利用まで
第2章 支援技術Ⅰ 急性期から回復期の基礎
1 How to タッチ ②痙縮
立松 さゆり
1
Sayuri Tatematsu
1
1ボバース記念病院
pp.577-582
発行日 2014年6月20日
Published Date 2014/6/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.5001100540
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はじめに
脳卒中後遺症者における作業療法で,回復期・維持期の患者から「前より手が固くなり,動かせない」,「手が曲がって,力が抜けない」等の訴えをよく聞く.発症後,歩行・日常生活活動で,姿勢コントロールが準備される前に常に努力的な四肢の代償的過活動が起こり,痙縮に結びついた定型的なパターンに陥る.さらに,防御的な反応から過敏や痛みにつながり,驚きや恐怖等,情緒面の緊張が痙縮に結びついてしまう.その結果,末梢から感覚入力が不足し,姿勢コントロールの調整が困難になる.今回,麻痺側の痙縮を増強させない触り方や姿勢コントロールや求心性感覚入力を考慮した治療について報告する.
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