特集Ⅱ 自閉症スペクトラムの感覚・運動・行為の障害
扉
加藤 寿宏
1
,
江藤 文夫
2
,
宮崎 明美
3
1京都大学大学院
2元・国立障害者リハビリテーションセンター
3旭川荘 みどり学園
pp.1001
発行日 2013年8月15日
Published Date 2013/8/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.5001100241
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臨床現場で自閉症スペクトラム障害(ASD)児の作業療法場面を見学することがある.子ども一人ひとりに個性があるのと同様に,OT一人ひとりにも「関わりの個性」がある.個人的な印象ではあるが,ASD児の作業療法ほどOTの「関わりの個性」が,対象児の治療成果に影響を与える対象はないように思う.しかし,その「関わりの個性」は,適切な対象児の評価と治療目標なしには成り立たない.よい支援をするOTの関わりのまねを,適切な評価と治療目標なしに,異なる個性をもつOTが行っても,決してよい支援にはならない.
作業療法はASDの生活障害をどのような視点から評価し,どのような治療目標を立て,どのような支援ができるのであろうか? このことが,曖昧なまま作業療法は行われていないであろうか?
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