教育セミナー 消化器一般外科領域における技術認定—審査基準と採点のポイント
腹腔鏡(補助)下幽門側胃切除術
谷川 允彦
1
1大阪医科大学一般・消化器外科
pp.487-490
発行日 2006年8月15日
Published Date 2006/8/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.4426900732
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はじめに
日本内視鏡外科学会の技術認定制度は個々の内視鏡外科医の手術技能を評価し,一定の技術に到達していることを認定することによって,より安全な手術が患者に提供されることを一義的な目標として平成16年から開始されたが,その実践が全国の内視鏡外科医の手術技能の改善に大きく貢献している.
胃手術にはいろいろな種類があり,癌や間葉系腫瘍などの悪性腫瘍に対する切除術式としては局所切除術,幽門側ないし噴門側胃切除術,幽門保存胃切除術,分節的胃切除術,胃全摘術などがあり,そして同時に施行される所属リンパ節郭清術も審査の対象としなければならない.加えて,胃潰瘍,十二指腸潰瘍穿孔に対する大網充塡術式もあり,それぞれに合わせた審査基準を作成するのは必ずしも容易ではない.さらには,同一術式でも症例によって難易度が微妙に異なるのが通常であり,それが異なった疾患や,違った術式の場合でも同じ審査基準で判定できるのかといった問題も無視することはできない.
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