カラーグラフ 外科手術における新しいテクニック―new art in surgery・1【新連載】
腹腔鏡下幽門側胃切除術
山田 英夫
1
,
木下 敬弘
1
,
近藤 樹里
1
Hideo YAMADA
1
1東邦大学医療センター佐倉病院内視鏡治療センタ
pp.753-759
発行日 2007年6月20日
Published Date 2007/6/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407101684
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はじめに
腹腔補助下幽門側胃切除術(以下,LADG)は内視鏡外科の手技のなかで最も関心を持たれている手技の1つである.しかし一方で,その導入に躊躇している施設や長時間の手術時間を要する施設が多くある.このため,その手技は完全に確立されているとは言いがたい.
われわれは,導入初期はD1+αリンパ節郭清を原則として,必要に応じて少し大きめの小開創を追加して行い,安全性を確保したのちにつぎのステップとして腹腔鏡下にD1+βリンパ節郭清を行った.われわれの手技の特徴は(1)術者が立ち位置を移動しない,(2)一貫して超音波切開凝固装置(LCS)を使う,(3)リンパ節郭清のための胃・十二指腸切離は行わない,(4)小開創器としてマルチフラップゲートを使用する,(5)手術時間が短い,などである.本稿ではその手術手技について述べる.
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