内視鏡外科手術に必要な解剖と術野の展開・17
肺
白石 武史
1
,
白日 高歩
1
1福岡大学医学部第2外科
pp.429-432
発行日 2003年10月15日
Published Date 2003/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.4426900443
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はじめに
内視鏡下手術技術の向上に伴い,肺癌に対する胸腔鏡下肺葉切除術は臨床病期I期の非小細胞肺癌に対する標準的術式として認められるに至った.その最大の利点は低侵襲性にあり,これは主として胸壁の外科的破壊による組織障害の軽減および呼吸筋の保持によって達成される.しかし一方,制限された二次元視野の下に行われる手術手技であるため,標準開胸下手術に比較すると,血管剥離および切断などに伴う手術リスクはおのずと高いものとなる.
胸腔鏡下手術を安全かつ的確に施行するには,胸腔鏡視野の特性をよく認識し,正確な解剖学的知識を持って,それぞれの手技を安全に行う努力が必要である.
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