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2011年の「日本内視鏡外科学会雑誌」も本号が最後を飾ります.2011年は震災があり東北地方およびその震災の影響をお受けになった方には一日も早い復興をお祈り申し上げます.直接的には影響なかった会員の皆様も学会の中止・延期や今夏の節電事情等,少なからず影響があったものと思われます.
そんな中で2011年の本誌は毎月平均約15編の投稿がありました.投稿数は増えてはおりますが,採択率は本年約50%以下と若干低下しております.ご投稿いただきました論文の約8割は症例報告でありました.どの論文も先生方の貴重な経験に基づいた症例ではありますが,たとえば単孔式でただ単に手術をしているだけの症例報告の場合,その疾患に特殊性がなかったり,手術報告数が多い場合などは残念ながら不採用となってしまいます.その際,本誌は内視鏡外科に特化した雑誌であることより,より多くの症例を経験したうえで手術内容を中心にまとめていただき「手術手技」または「私の工夫」欄に投稿していただければと思います.先生方の貴重な症例および手術手技を広く会員に提示していただき,日本における内視鏡外科のレベルを高く維持することが必須であると思われます.本誌は基本的に投稿論文で成り立っておりますので,本誌を日本内視鏡外科の知識獲得および技術向上のツールとなるべく,先生方に育てていただければと思います.
本号は「私の工夫」「手術手技」が各1編,「症例報告」が13編の構成になっております.やはり消化器外科の先生方からの論文が圧倒的に多く,さらに胸部外科,女性診療科,泌尿器科など,内視鏡外科を実践されている先生からのご投稿をお待ち致しております.
最後に2011年は辛抱の年でありましたが,本年をステップの年としていただき,2012年は大きくジャンプできる年としていただきたく存じます.皆様方の輝ける2012年をお祈り致します.
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