--------------------
編集後記
近藤 幸尋
pp.928
発行日 2021年11月20日
Published Date 2021/11/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1413207387
- フリーアクセス
- 文献概要
- 1ページ目
最近の日本における政治に関連して思うことがあります.この編集後記を執筆中の現在,自民党の総裁選には4名が立候補しまして,彼ら彼女らは,各々持論というか政策論をぶつけ合い討論しております.一方,立憲民主党はこの論戦をみて,「自民党は政策でこんなにバラバラだったのかとびっくりした」と述べていました.違いが目立つ政策として,金融問題やアベノミクスの評価,選択的夫婦別姓問題を挙げていました.加えて,「この10年で進まなかった政策は自民党内がバラバラだった結果だ.誰が首相になっても,この政策のバラバラ感をどう収れんし,選挙で訴えるのか」とも指摘していました.
小職はある意味保守系かもしれませんが,自民党員でも立憲民主党員でもありません.この一連の総裁選における討論を違った目線でみていました.すなわち,これは自民党の個人の意見でもありますが,派閥による意見でもあるということです.ある意味,立憲民主党にはそのような派閥がないのかもしれません.大きな組織のなかで,「さまざまなグループがさまざまな意見をもって行動し,それを議論したうえでその組織の方向性を決めていく」というのは理想的かもしれません.大所帯で派閥が生まれるということに関する是非はありますが,小職は非常に羨ましく感じてしまいました.それを医局に当てはめ,医局で派閥があったらどうでしょうか.もちろん医局内でのトラブルは回避したいですが,お互いを意識して切磋琢磨して伸びていくのは大歓迎です.そういった意味で,医局において派閥が生じるのは魅力的だと考えます.
Copyright © 2021, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.