特集2 ERスタンダード 心不全—「っぽい」の核心をとらえて,しっかり対応する!
【Part 2】「心不全」としてやってみよう
【コラム6】早期外科的介入が必要なケースを見逃さない!—診断のコツ,コンサルトのタイミングも押さえよう
吉野 邦彦
1
,
伊藤 丈二
1
Kunihiko YOSHINO
1
,
Joji ITO
1
1東京ベイ・浦安市川医療センター 心臓血管外科
pp.318-321
発行日 2023年9月25日
Published Date 2023/9/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.3105200088
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「急性心不全」患者の初期診療では,適切な診断,呼吸管理や降圧薬・利尿薬の開始など,救急医と循環器内科医が連携して治療を開始することがほとんどであろう。しかし一部の病態では,早期の「外科的介入」が必要になることがある。本稿ではそのような病態について解説する。いずれの病態も,外科的介入の要否を判断するうえで超音波検査による診断が必須であるが,経胸壁心エコーでの正確な診断は経験を要する。そのため,まず常に疑う意識(high index of suspicion)をもち,聴診で心雑音の特徴を認識し,“特定の疾患を疑って”エコーを行うというスタンスが重要である。
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