別冊秋号 —麻酔科医なら知っておきたい—血栓症・塞栓症
PART3 動脈性血栓
19 周術期心筋梗塞2—ステント血栓症
雨宮 勝嗣
1
,
高亀 則博
1
,
中村 正人
1
1東邦大学大橋医療センター 循環器内科
pp.135-142
発行日 2021年9月17日
Published Date 2021/9/17
DOI https://doi.org/10.11477/mf.3104200235
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現在,ほとんどの虚血性心疾患は第二世代冠動脈ステントを用いた経皮的冠動脈インターベンションpercutaneous coronary intervention(PCI)により治療されている。冠動脈ステントを留置された患者の5〜25%は,留置後5年以内に非心臓手術を受ける可能性がある1)とされており,冠動脈ステント留置後の患者を麻酔する機会は多いと思われる。その中でステント内で生じる血栓症(ステント血栓症)は,まれな合併症ではあるが発生した際には致命的なイベントとなる可能性が高い。PCIにおける冠動脈ステントや,抗血小板薬の発展は著しく,その周術期の対応も変化しているのでアップデートしておく必要がある。
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