別冊秋号 血圧
33 血圧をあやつる—機械的補助を用いる
石井 久成
1
1天理よろづ相談所病院 麻酔科
pp.199-206
発行日 2019年9月14日
Published Date 2019/9/14
DOI https://doi.org/10.11477/mf.3104200110
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本稿では,薬物的治療ではコントロールできない状況における機械的補助を用いた血圧を「あやつる」方法を述べる。機械的
循環補助mechanical circulatory support(MCS)のうち,経皮的で代表的なものは,①大動脈内バルーンパンピングintra-aorta balloon pumping(IABP),②経皮的心肺補助percutaneous cardiopulmonary support(PCPS),③補助循環用ポンプカテーテル(IMPELLA),の三つである(表1)1)。本稿では,血圧を「あやつる」ことにフォーカスを絞って,MCSの利点・欠点について論じる。なお,体外式ならびに体内植込型の補助人工心臓(VAD)は心臓移植までのbridgingに使用されることが多いMCSだが,装着には開胸手術が必要であり,経皮的ではないため本稿では割愛する。
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