特集 Clinical Scenarioによる急性心不全治療
Ⅴ.Clinical Scenario 3:低心拍出を伴う急性心不全
重症急性心不全患者に対する機械的補助の行い方
本田 泰之
1
,
永井 利幸
1
,
安田 聡
1
1国立循環器病研究センター心臓血管内科部門
pp.108-115
発行日 2017年1月1日
Published Date 2017/1/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1438200017
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Point
・重症急性心不全に対する機械的補助に関して国際的にコンセンサスの得られたエビデンスは乏しいものの,最大限の薬物療法をもってしても循環動態維持が困難な場合に使用を考慮する.
・IABP(intra aortic balloon pumping)は,カウンターパルセーションによる圧補助である.左室拡張末期圧低下,冠血流増大,左室後負荷の軽減が期待できる.
・PCPS(percutaneous cardiopulmonary support)は,最大70%の心拍出量補助による収縮期・拡張期血圧の上昇を期待できるが,左室拡張末期圧上昇,左室後負荷増大,下肢虚血,出血などのデメリットもある.
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