連載 根拠のない習慣
第2回|若年女性の急性単純性膀胱炎を疑ったとき,尿定性検査はルーチンに必要か?
小森 大輝
1
1順天堂大学医学部 総合診療科学講座
pp.924-926
発行日 2019年12月1日
Published Date 2019/12/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.3103900740
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症例
28歳の女性。会社員。特記すべき既往歴,内服歴なし。数日前から頻尿を自覚していたが様子をみていた。受診当日に下腹部の違和感と排尿時痛,残尿感を新たに自覚したため,救急外来を受診した。最近の性交渉歴や妊娠の可能性はなく,帯下の性状変化はない。来院時バイタルサインは,意識清明,体温36.2℃,血圧116/72mmHg,脈拍数70bpm整,呼吸数16/min,SpO2 99%(室内気)。身体所見上,腹部は平坦,軟で恥骨上部に圧痛あり。肋骨脊柱角の叩打痛なし。これらの臨床所見から,急性単純性膀胱炎が疑われた。この患者に尿定性検査を行うべきか?
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