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特集 抗菌薬の選択と上手な使い方!—私の処方箋
急性単純性膀胱炎
Acute uncomplicated cystitis
速見 浩士
1
Hiroshi Hayami
1
1鹿児島大学病院血液浄化療法部
キーワード:
閉経前後
,
キノロン系薬耐性
,
ESBL産生株
Keyword:
閉経前後
,
キノロン系薬耐性
,
ESBL産生株
pp.616-621
発行日 2015年7月20日
Published Date 2015/7/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1413205403
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要旨 急性単純性膀胱炎は性的活動期の女性に多く発症し,治療薬としてキノロン系薬,セフェム系薬が推奨される。閉経前と閉経後の女性では原因菌の分布と薬剤感受性パターンが異なること,妊婦では腎盂腎炎を発症するリスクと胎児への影響などそれぞれの患者背景を理解しなければならない。また,原因菌として最も高頻度のEscherichia coliでは,10%前後でセフェム系薬やキノロン系薬に耐性,約5%は基質特異性拡張型βラクタマーゼ(ESBL)産生株であり,薬剤耐性菌の増加傾向を認識する必要がある。したがって,急性単純性膀胱炎の治療では患者背景と原因菌の薬剤感受性を考慮し,最も適切な抗菌薬を選択する。
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