特集 外来マネジメント
【総論】
1.そもそも外来とは—全体像を俯瞰して,ホスピタリストに求められる外来診療を考える
矢吹 拓
1
Taku YABUKI
1
1国立病院機構 栃木医療センター 内科
pp.3-11
発行日 2019年3月1日
Published Date 2019/3/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.3103900639
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患者と医療との接点を考えると,外来が最も身近な「場」といえるかもしれない。筆者自身,幼少期には「医療機関=外来」という印象だった。もちろん,入院や在宅も重要だが,外来がもつ機能や役割は多岐にわたっており,医療サービスにおいてはゲートキーパー的役割も含めた欠かせない診療形態である。米国のホスピタリストは入院診療に特化した専門職で,主戦場が入院・病棟であり,外来診療は担当しないことが多い。一方,日本では,入院診療のみに従事しているホスピタリストは少なく,何かしらの形で外来に携わっていることが多いと思われる。
本稿で外来診療のすべてを語ることは不可能だが,その全体像や多様な機能を俯瞰し,改めて入院や救急外来,診療所や病院との違いについて考察する。また,「ホスピタリストに求められる外来診療」という切り口で,外来診療の変化とその可能性についても紹介したい。
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