特集 ホスピタリスト宣言
【Healthcare Systems各論】
4.リーダーとしての能力—注目すべきemotional intelligence
石山 貴章
1
Takaaki ISHIYAMA
1
1St. Mary's Health Center, Department of Hospital Medicine
pp.65-71
発行日 2013年9月1日
Published Date 2013/9/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.3103900458
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Hospital Medicineは,現在,米国において最も急速に成長しつつある医療スペシャリティであり,現在3万人以上のホスピタリストが働いている1)。Healthcare Reformを打ち出したオバマ政権の医療福祉政策を持ち出すまでもなく,米国の現代医療は,医療費削減,医療の質の改善,患者管理の標準化など,さまざまな課題に直面している。それらへの対策として,医療現場では以前とは根本的に異なるアプローチ,そして新しいタイプのリーダーが必要となってきた2)。こういった背景のもと,病院内患者管理を担う医師,すなわちホスピタリストの役割は,複雑さを増すとともに,その重要性が認識されつつある。リーダーに関して言えば,すべての医師はリーダーであるべき3)だが,とりわけホスピタリストは,病院における役割から,その能力を強く求められている。
本稿では,ホスピタリストに必要とされる資質の1つ,リーダーとしての能力をみていく。まず,一般的なリーダーシップについて考察し,そのうえで,Society of Hospital Medicine(SHM)がまとめているThe Core Competencies in Hospital Medicine4)から,リーダーシップに関する部分を取り上げ,ホスピタリストに求められるリーダーシップとその内容,リーダーの条件,必要とされる知識と能力,示すべき態度についてまとめる。
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