特集 ホスピタリスト宣言
【Healthcare Systems各論】
5.教育者としての能力—教育者は生まれるものではない,育てるもの
筒泉 貴彦
1
Takahiko TSUTSUMI
1
1練馬光が丘病院 総合診療科
pp.73-83
発行日 2013年9月1日
Published Date 2013/9/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.3103900459
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医学教育をどう行うかは,よき臨床医を育てるための重要なテーマであり,さまざまな試みが海外ではなされている。しかし,我が国では,依然,教育においては「体で覚えて成長する」や「習うより慣れろ」という概念がまかり通っている施設が少なくないと想像される。
優れた教育者は我が国にも多く存在する。しかし,彼らが優秀であるのは,彼らが受けた教育がよかったからというよりは,もとよりある才能,もしくは自身の経験で培った能力によるところが大きいように感じられる。昨今において,医療は目覚ましい速度で進歩し,社会もその多様性を増してきている。それに伴って,医療従事者のみならず,患者およびその家族が,その進歩に見合う理解度を必要とされている。そうした意味でも,教育者としてホスピタリストが果たす役割は非常に大きい。
本稿では,教育者としてホスピタリストに必要な能力,および教育における方法論を中心に述べる。
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