特集 神経内科
11.神経筋接合部疾患—重症筋無力症(MG)とその他疾患の診断から治療まで
丸山サラディーニ 恵子
1
MARUYAMA SALADINI, Keiko
1
1世田谷神経内科病院
pp.151-169
発行日 2017年3月1日
Published Date 2017/3/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.3103900031
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神経筋接合部の異常は,免疫性,中毒性,あるいは先天性疾患で起こる。なかでも重症筋無力症myasthenia gravis(MG)は代表的な疾患で,易疲労現象といわれる変動する骨格筋の筋力低下が特徴である。典型例では抗AChR*1抗体が陽性で,眼症状(眼瞼下垂や複視)で発症するが,眼症状が軽く球麻痺症状が強い抗MuSK*2抗体陽性MGや,抗Lrp4*3抗体陽性MG,あるいはseronegative MGなども存在し,それぞれの臨床的特徴や病態が明らかになってきている。
本稿では,MGの診断から治療まで,症例を交えて解説するとともに,神経筋接合部の分子機構,関連抗体,その他の接合部疾患としてLambert-Eaton筋無力症候群(LEMS)とボツリヌス中毒症について解説する。
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