特集 疼痛・興奮・譫妄
【コラム】ICUにおける睡眠障害
讃井 將満
1
Masamitsu SANUI
1
1自治医科大学附属さいたま医療センター 集中治療部
pp.102-103
発行日 2014年1月1日
Published Date 2014/1/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.3102100625
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生物である人間にとって睡眠がなぜ不可欠か正確な理由は依然として不明であるが,極めて根源的な生命活動の1つであることは間違いない1)。
本コラムでは,ICU患者特有の睡眠障害sleep deprivationに関して,正常の睡眠構造と比較したときの特徴,睡眠障害の誘因や弊害,さらに可能な介入に焦点をあてて概説する。
Summary
●ICU患者の睡眠は極度に分断化され,徐波睡眠やREM睡眠が減少する。
●このような睡眠障害の発生要因として,炎症性サイトカイン,騒音,光,治療・看護介入,鎮静・鎮痛薬などが指摘されている。
●ICUにおける睡眠障害は譫妄の危険因子である。
●ICU患者の睡眠障害に対する介入として,夜間の光と騒音の制御や,治療・看護介入の集約化を心掛ける。
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