徹底分析シリーズ 麻酔に役立つ血糖のお話
コラム:ICU血糖コントロールプロトコール
太田 晴子
1
,
伊藤 彰師
1
,
祖父江 和哉
1
OTA, Haruko
1
,
ITO, Shoji
1
,
SOBUE, Kazuya
1
1名古屋市立大学大学院医学研究科 麻酔・危機管理医学分野
pp.1192-1193
発行日 2011年12月1日
Published Date 2011/12/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.3101101400
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ICU管理を要する重症患者や周術期患者は,高血糖を呈することが多い。これをストレス性高血糖と呼び,糖尿病既往の有無にかかわらず,過度のストレスにより発症する。このような高血糖の持続は,治癒遷延や感染症増加のみならず,心血管系イベントや急性腎不全の発生リスクを高めることから,適切な血糖値にコントロールすることが望ましい1~3)。
ICU患者は,持続的な中心静脈栄養または経腸栄養によって栄養管理をされていることが多い。そのため,血糖コントロールについても,インスリン持続投与によって行うことが一般的である。また,Anesthesiologyで発表されたICUおよび周術期における血糖コントロールについての公式勧告2)(表1)では,標準的なプロトコールの使用を推奨している。
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