特集 Sepsis
10.sepsisの画像診断―適切な診断プロセスへ
山下 寛高
1
,
松本 純一
1
Hirotaka YAMASHITA
1
,
Junichi MATSUMOTO
1
1聖マリアンナ医科大学 救急医学
pp.347-354
発行日 2009年4月1日
Published Date 2009/4/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.3102100199
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sepsisの診療にあたっては,早期の感染源同定と適切な治療が肝要であることは言うまでもない。重要なことは,そのいずれも徹底して行うということである。臨床所見や経過に応じて想定される感染源を検索していくことになるが,その際に画像診断を利用することで,病巣の同定とその程度の評価が早期に短時間で行え,外科的治療やIVR(interventional radiology)といった適切な治療法の選択が可能となることもある。
sepsis患者の搬送や造影剤腎症にかかわる危険性を考慮すると,できるだけ簡略な画像診断が望まれる。ICU領域でこそ,基本的診察手技や単純写真が重要になってくる。しかしながら,見落とすと致命的な疾患があるため,診断を確固たるものにする,さらなる画像診断の必要性が生じる。そこで,本稿では,比較的頻度も高く,ややもすると見逃しがちであるsepsisの原因病態について,画像診断の位置づけとその方法の実際を解説する。
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