特集 感染症ケアバンドル・チェックリスト
【不明熱および敗血症ケアバンドル・チェックリスト】
敗血症(surviving sepsis campaign)の診断・治療
桑野 公輔
1
,
柳 秀高
1
1東海大学医学部附属病院総合内科
キーワード:
敗血症
,
血圧低下
,
乳酸上昇
Keyword:
敗血症
,
血圧低下
,
乳酸上昇
pp.575-578
発行日 2016年7月15日
Published Date 2016/7/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1429200583
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Case
尿管結石により敗血症性ショックをきたした1例
患者:65歳,男性.
既往歴:高尿酸血症,高血圧.
現病歴:来院前日,全身倦怠感,悪寒を認めたため,前医受診し,感冒の診断でセフカペンを処方されていたが,JCS(Japan Coma Scale)300の意識障害および収縮期血圧60mmHgとショック状態が出現したため,当院救急搬送となった.来院時の腹部CTでは,右尿管結石および右腎盂拡張を認めた.尿グラム染色では白血球と多数のグラム陰性桿菌を認め,「尿路感染に伴う敗血症性ショック」の診断となった.診断後,十分な輸液,血管作動薬の投与,気管挿管,人工呼吸などの支持療法,抗菌薬の推測投与(セフトリアキソン)をしつつ,直ちに尿管カテーテル挿入術施行.後日,入院時に施行した血液培養2/2セットより大腸菌が検出された.抗菌薬を特異的治療(アンピシリン)に変更し,軽快した.
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