連載
THE Editorials
pp.1116-1117
発行日 2024年11月1日
Published Date 2024/11/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.3101203100
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The New England Journal of Medicine
Editorial:
Patel SR. Entering a new era in sleep-apnea treatment. N Engl J Med 2024;391:1248-9.
Article:
Malhotra A, Grunstein RR, Fietze I, et al. Tirzepatide for the treatment of obstructive sleep apnea and obesity. N Engl J Med 2024;391:1193-205.
■肥満は閉塞性睡眠時無呼吸の最大の危険因子
睡眠時無呼吸関連障害を無呼吸低呼吸指数apnea hypopnea index(AHI)*≧15と定義すると,日本人の有病率は50代の男性で10〜20%,女性で10%弱と推定されており,非常に高いことがわかる。閉塞性睡眠時無呼吸(OSA)の危険因子には,性別(男性>女性),加齢,頭蓋顔面形態や上気道軟部組織増大などがあるが,最も重大なのは肥満である。中等症〜重症OSAの約60%に肥満が関与しており,OSAの治療ガイドラインでは減量を推奨している。中等症〜重症OSAの治療では,持続気道陽圧(CPAP)療法が第一選択となる。OSAに高頻度で合併する高血圧ではCPAP療法により降圧効果が認められ,心血管イベントは減少する可能性があるとされている。しかしアドヒアランスレベルは低く,治療途中で中断することも多い。
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