症例カンファレンス
進行性骨化性線維異形成症の整形外科手術
関 博志
1
,
吉田 圭佑
2
,
樋口 秀行
3
,
古賀 聡人
4
Keisuke YOSHIDA
2
,
Hideyuki HIGUCHI
3
,
Tokito KOGA
4
1杏林大学医学部 麻酔科学教室
2福島県立医科大学 麻酔科学講座
3東京品川病院 麻酔科
4兵庫県立西宮病院 麻酔科
pp.1021-1036
発行日 2024年11月1日
Published Date 2024/11/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.3101203080
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高度の呼吸機能低下や気道管理困難が想定される患者の麻酔方法をどうするか。さまざまな麻酔薬やモニターが使用できるようになった現在も,麻酔科医にとってチャレンジングな状況である。今回は,進行性骨化性線維異形成症fibrodysplasia ossificans progresssiva(FOP)という遺伝疾患により極度の呼吸機能低下と開口障害,全身の関節可動制限のある患者の下肢手術を提示した。厄介なことに,FOP患者には筋肉内注射も原則禁忌とされ,安易に「全身麻酔のリスクが高いなら区域麻酔で管理しよう」というわけにはいかないのである。疾患に特有な麻酔というよりも,二重三重のリスクを抱えた患者の麻酔管理を頼まれたとき,何を考えどのように麻酔計画を立てるのか,複数の施設の考え方を聞いてみた。
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