発行日 2006年6月1日
Published Date 2006/6/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00764.2006225123
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11歳女.1歳5ヵ月時に頭部腫瘤の切除生検を受け,膠原線維と線維芽細胞の増殖所見によりjuvenile hyaline fibromatosisと診断された.その後頭部の腫瘤は縮小したが,左大腿内側に腫瘤が出現した.X線像では左大腿骨内上顆より斜め上方に伸びる棒状の骨化を認めた.次第に左膝の疼痛が出現し,1ヵ月後関節屈曲は90°へと低下し,X線像で大腿骨遠位内側の骨化に骨折を認めた.全身のX線撮影を行い,頸椎にはKlippel-Feil症候群様,右大腿骨および脛骨骨幹部には外骨腫様の所見を,両足部には外反母趾と第1中足骨の変形を認めた.Kaplanらの診断基準を参考に進行性骨化性線維異形成症と診断し,確立した治療法がないことを説明し,投薬などは行わなかった.半月後に左膝関節の屈曲は50°に低下し,X線像では骨折部に著明な骨化を認めた.その1ヵ月後には屈曲30°となり,左膝関節はほぼ強直した.X線像で骨化は大腿骨近位へ進行していた
©Nankodo Co., Ltd., 2006