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特集 薬物療法が奏効する整形外科疾患
進行性骨化性線維異形成症
Fibrodysplasia ossificans progressiva(FOP)
片桐 岳信
1
,
塚本 翔
1
,
倉谷 麻衣
1
Takenobu KATAGIRI
1
1埼玉医科大学医学部,ゲノム基礎医学
キーワード:
Heterotopic ossification
,
Bone morphogenetic protein
,
Receptor
Keyword:
Heterotopic ossification
,
Bone morphogenetic protein
,
Receptor
pp.379-386
発行日 2024年4月1日
Published Date 2024/4/1
DOI https://doi.org/10.18888/se.0000002931
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要旨:進行性骨化性線維異形成症(FOP)は,骨格筋や腱,靱帯などに異所性の内軟骨性骨化を生じる遺伝性の希少疾患である。FOPにおける異所性骨化の原因は,骨形成を誘導する骨誘導因子に対する膜貫通型キナーゼ受容体ALK2の遺伝的なアミノ酸変異による機能亢進である。FOP症例における細胞内領域の変異はALK2細胞内領域同士の親和性を高め,リガンドに応答して細胞内で二量体を形成することが明らかとなった。FOPにおける異所性骨化の責任分子ALK2の同定にもとづき,FOPの治療薬候補物質として,受容体ALK2の活性を阻害する様々な生理活性物質が開発されてきた。ごく最近,その一つがアメリカ食品医薬品局によりFOP治療薬として承認を受けた。
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