連載
THE Editorials
pp.910-912
発行日 2024年9月1日
Published Date 2024/9/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.3101203041
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Anesthesia & Analgesia
Article:
Scott MJ;APSF Hemodynamic Instability Writing Group. Perioperative patients with hemodynamic instability:consensus recommendations of the Anesthesia Patient Safety Foundation. Anesth Analg 2024;138:713-24.
■血行動態不安定のリスクとAPSFの提言
血行動態不安定は術中に起こるだけでなく,それが術後まで持続したり,術後になってから起こることもある。血行動態不安定による重要臓器低灌流によって臓器機能障害や梗塞などが起こり,患者の予後が悪化する。血行動態不安定を予防し,早期に介入・治療することは患者の予後改善につながる。
麻酔患者安全財団Anesthesia Patient Safety Foundation(APSF)は2022年11月にコンセンサスカンファレンスを開催し,血行動態不安定による有害作用を防ぐための17項目の提言をまとめた。誌面の都合上,そのすべてを述べることはできないが,提言は現状の認識(5項目),術中から術後に至るまでの血行動態不安定に起因する害の予防(4項目),データにもとづいた質の改善(3項目),患者への情報提供(2項目),テクノロジーの重要性(1項目),全国キャンペーンの開始(1項目),科学的進歩(1項目)の七つのドメインからなっている。興味がある方は原著を読んでいただきたい。
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