症例ライブラリー 今日もまたいつもの腹腔鏡
まとめ:ほかにもあるある腹腔鏡の落とし穴
水谷 光
1
Koh MIZUTANI
1
1千船病院 麻酔科・手術中材センター
pp.746-747
発行日 2024年8月1日
Published Date 2024/8/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.3101202996
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麻酔をされて腹部に操作が加わるだけでも大きな侵襲であり,非生理的な状態に陥る。さらに頭低位や頭高位にして,腹腔内に二酸化炭素(CO2)ガスを送り込んで膨らませる気腹は,腹部以外の全身にも影響を及ぼす。腹腔鏡下手術の麻酔では,この全身に及ぶ変化に対処しなければならない。
執刀医には,できるだけ腹腔鏡で手術を完遂したい思いがある。その志は尊重したいが,時には開腹への移行をためらうべきでないこともある。その判断の際には,腹部以外の全身状態を預かる麻酔科医として的確な意見を述べなければならない。
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