症例ライブラリー 術後の神経障害:下半身編
まとめ:術後の下半身の神経障害の鑑別疾患と病態のとらえ方
水谷 光
1
Koh MIZUTANI
1
1千船病院 麻酔科・手術中材センター
pp.474-475
発行日 2023年4月1日
Published Date 2023/4/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.3101202527
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早期発見に努める
術後の四肢のしびれは,術後すぐには訴えられないことが多い。なぜなら,脊髄幹麻酔や末梢神経ブロックの後はもちろん,全身麻酔の後も完全に覚醒して痛みや悪心・嘔吐がなくなった後にしびれに気づくからである。この時点でしびれを訴えられても,原因の発症が術中なのか術後なのか,判別できない。発症時期を明らかにするには,術後すぐに四肢の異常を積極的に探す。これは麻酔科医個人でも行えるが,麻酔後ケアユニット(PACU)で全患者に尋ねて記録するシステムを構築しておくと漏れがない。
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