徹底分析シリーズ 痛みのモニタリングへの挑戦
動物モデルにおける痛みのモニタリング—本当に動物の痛みはヒト痛み研究に役立つのか
佐々木 美佳
1
,
紙谷 義孝
2
Mika SASAKI
1
,
Yoshinori KAMIYA
2
1岐阜大学大学院医学系研究科 周術期疼痛制御・人材育成講座
2岐阜大学大学院医学系研究科 麻酔科疼痛医学分野
pp.484-489
発行日 2024年5月1日
Published Date 2024/5/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.3101202918
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痛みは常に個人的な経験であり,生物学的・心理的・社会的要因によってさまざまな程度の影響を受ける。一方で,痛みと侵害受容は別の現象であり,感覚ニューロンの活動だけから痛みを推測することはできないとされている。これまでの動物実験で精神・心理的側面を繰り込んだ評価が少なかったことを研究者は謙虚に受けとめ,動物実験における痛みの研究と臨床の痛みの違いを認識する必要がある。
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