今月の主題 膠原病—最新の知識
将来への展望
モデル動物
吉木 敬
1
Takashi Yoshiki
1
1市立札幌病院・病理
pp.1588-1590
発行日 1984年9月10日
Published Date 1984/9/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402219218
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Klempererによって,結合組織のフィブリノイド変性という共通の病理所見に基づいて提唱された膠原病の病因として現在注目されているのは自己免疫疾患説である.膠原病の病因の解明について過去膨大な数の研究業績があるが,近年になって徐々にその成果がみられるようになってきた.その理由の一つは勿論近年の細胞免疫学のめざましい進歩によっているが,膠原病の自然発生モデル動物,誘発モデル動物も病因の解明に大きく貢献してきた.ここではヒトSLEの代表的な自然発生モデルであるNew Zealand(NZ)マウスについて,その病因解明における最近の研究成果を概説する.
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