徹底分析シリーズ 痛みのモニタリングへの挑戦
ICUでの痛みのモニタリング—患者の「情動体験」をいかにして汲み取るのか
小林 直也
1
Naoya KOBAYASHI
1
1東北大学大学院医学系研究科 麻酔科学・周術期医学分野
pp.458-463
発行日 2024年5月1日
Published Date 2024/5/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.3101202913
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ICUの患者は高い確率で強い痛みを経験し,その痛みは患者の生命転帰や長期予後にも影響する重大な問題となることが認識されつつある。痛みを治療するためには適切なモニタリングが必須であるが,痛みは基本的に患者の「情動体験」であるため客観的なモニタリングが難しい。現在の臨床現場では,自発的な痛みの訴え,客観的なスコアリングに加えて人工知能や機械学習を用いた新しいモニタリングが続々と登場しつつある。
本稿では,集中治療領域の現在のスタンダードな痛みモニタリングを紹介するとともに,最新の痛みモニタリング法についても紹介する。
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