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Anesthesia & Analgesia
Editorial:
Johnson KB, Egan TD. In total intravenous anesthesia we trust:building confidence in total intravenous anesthesia techniques. Anesth Analg 2023;137:559-64.
Article:
Schnider TW, Nieuwenhuijs-Moeke GJ, Beck-Schimmer B, et al. Pro-Con debate:should all general anesthesia be done using target-controlled propofol infusion guided by objective monitoring of depth of anesthesia? Anesth Analg 2023;137:565-75.
■全身麻酔法の選択
全身麻酔法の選択に当たっては,患者の状態や術式,モニタリングなどを参考に行っているのが現状である。40年ほど前は「吸入麻酔か,ニューロレプト麻酔(NLA)か」という議論があり,その後は「吸入麻酔か,バランス麻酔か」という議論があった。テクノロジーや新規薬物の開発,麻酔薬による臓器障害や臓器保護作用の発見,さらにはopioid crisisのような社会的問題により,マルチモーダル麻酔,opioid-free麻酔,opioid-sparing麻酔といった全身麻酔法の選択も議論の俎上に載るようになった。各種全身麻酔法の優劣については論じられても,どれか一つの麻酔法に統一するという流れはなく,麻酔法は時代の医学的,社会的背景に従いながら,緩やかに変化している。
今回取り上げたSchniderらの論文では,「すべての全身麻酔は処理脳波モニタリングを用いたプロポフォールの目標濃度調節静注(TCI)で行うべきか?」という命題に沿って,全静脈麻酔(TIVA)と吸入麻酔の使用について広汎な観点からPro-Conの議論を展開している。
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