快人快説
誤嚥を防ごう!嚥下メカニズムの理解
青山 公紀
1
Kiminori AOYAMA
1
1名古屋市立大学医学部附属東部医療センター リハビリテーション科
pp.1121-1130
発行日 2021年11月1日
Published Date 2021/11/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.3101202121
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はじめに
近年,高齢化が指摘されて久しいが,それに伴い老嚥〔加齢に伴う嚥下機能低下。オーラルフレイル(口腔機能低下)を併存することもある〕を有する高齢者が増加の一途をたどっている。それはあたかも感染症によるパンデミックのようであることから「嚥下障害パンデミック」1)という警句が用いられる事態となっている。さらに,脳血管疾患患者の約76%に嚥下障害が生じたとの報告2)もあり,脳血管疾患は日本人の死因第4位であることから,嚥下障害に対する理解と治療は患者がその人生を全うするうえで大変重要な課題になってきている。
本稿では嚥下のメカニズムを中心に述べ,いかに評価を行うか,誤嚥を防いでいくかについてまとめていきたい。
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