特集 内科医に求められる他科の知識―専門家が伝えるDo/Don’t
第3章 耳鼻咽喉科
嚥下障害と誤嚥性肺炎
鹿野 真人
1
1大原綜合病院耳鼻咽喉科
pp.1862-1865
発行日 2019年9月1日
Published Date 2019/9/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_naika124_1862
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嚥下障害と誤嚥性肺炎とは
嚥下障害の重要な所見として誤嚥がある.誤嚥とは嚥下に伴って食塊,唾液などの口腔の内容物あるいは逆流した胃の内容物が喉頭を越えて,気管や下気道に侵入することである.誤嚥は,食事中の嚥下時にむせの症状を伴う顕性誤嚥と,鼻腔,口腔,咽頭の分泌液や胃液などの消化器内容物を無意識のうちに気道に侵入する不顕性誤嚥に分類される.こうした誤嚥によって引き起こされる肺の障害が誤嚥性肺炎とされる.
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