徹底分析シリーズ 古くて新しい 炎症
周術期炎症マーカー:現状と課題,今後の展望—炎症応答の一歩先へ
松川 志乃
1
,
広田 喜一
2
Shino MATSUKAWA
1
,
Kiichi HIROTA
2
1京都大学大学院医学研究科 侵襲反応制御医学講座 麻酔科学分野
2関西医科大学附属生命医学研究所 侵襲反応制御部門
pp.852-857
発行日 2020年8月1日
Published Date 2020/8/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.3101201748
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手術を契機として生体に炎症応答が惹起される。周術期炎症反応の評価に,サイトカインなどの炎症マーカーが指標となると考えられている。マーカーは重症度の評価や予後予測の指標としての利用も期待される。一方,炎症応答には個人差が大きいことが知られており,患者の遺伝的背景によってマーカーの変化を含む炎症応答に差異が生じている可能性がある。
本稿では,周術期炎症マーカーについて現状と課題,今後の展望について概説する。
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