快人快説
最先端の研究テクノロジー紹介⑦—疾患特異的iPS細胞を用いた神経疾患研究:iPS細胞を用いた難病研究
赤松 和土
1
Wado AKAMATSU
1
1順天堂大学大学院医学系研究科 ゲノム・再生医療センター
pp.687-694
発行日 2019年7月1日
Published Date 2019/7/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.3101201426
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はじめに
2007年に京都大学の山中伸弥教授が発表したヒトiPS細胞の作製は,体細胞を初期化してES細胞(胚性幹細胞)と同様の状態を作り出すことができる技術である1)。この方法を用いて患者が失った細胞を作製し補充する再生医療は,大きな期待がもたれる次世代の医療であるが,安全性・コストの問題など解決しなければならない点は多い。一方で,難病の患者から細胞を採取してiPS細胞を作製し,培養皿の上で病態を再現し病態の解明や創薬に応用するという新たな創薬の方法もiPS細胞技術によって切り開かれつつある。
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