症例検討 術前シミュレーション
心疾患合併妊婦の無痛分娩—妊婦の不安軽減と関係職種との情報共有をしっかりと
中田 亮子
1
,
川股 知之
1
Ryoko NAKATA
1
,
Tomoyuki KAWAMATA
1
1和歌山県立医科大学附属病院 麻酔科
pp.904-908
発行日 2017年9月1日
Published Date 2017/9/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.3101200954
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症例
23歳,妊娠30週の女性。身長162cm,体重80kg(非妊時体重73kg)。2歳時にFallot四徴症に対して根治術を受け,小児科で定期的にフォローされていた。中等度の肺動脈弁閉鎖不全症(PR)と肺動脈弁狭窄症(PS)を認めるが,心機能は良好。挙児希望を受けて,妊娠前から内服していた強心薬(ジゴキシン)を利尿薬(フロセミド)に変更され,妊娠可能と判断されていた。産科,循環器担当小児科により自然分娩(経腟分娩)が可能と判断された。産科の主治医から,陣痛に伴う母体へのストレスと循環器系への影響を軽減するために無痛分娩を勧められ,麻酔科無痛分娩外来を受診した。
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