症例検討 腎機能低下患者の麻酔
透析患者のOPCAB—患者にも心臓外科医にも優しい血行動態を作ろう
原村 陽子
1
,
土井 健司
2
Yoko HARAMURA
1
,
Kenji DOI
2
1立川綜合病院 麻酔科
2東京女子医科大学 麻酔科学教室
pp.262-267
発行日 2017年3月1日
Published Date 2017/3/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.3101200805
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症例
65歳の女性。身長150cm,体重40kg。20年前より慢性腎不全のため週3回の血液透析を行っている。今回,透析中に胸部不快感と呼吸苦が出現したため,経胸壁心エコー検査を施行したところ,左室壁運動はびまん性に低下し,左室駆出率(LVEF)は40%であった。さらに冠動脈造影で左冠動脈前下行枝近位部90%,左冠動脈回旋枝近位部90%,右冠動脈中間部90%の狭窄を認め,重症3枝病変の診断にてOPCABが予定された。
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