今月の主題 高血圧の問題点と最近の治療
高血圧症の検査
血行動態
稲垣 義明
1
,
斉藤 俊弘
1
1千葉大第3内科
pp.1372-1375
発行日 1977年10月10日
Published Date 1977/10/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402207393
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はじめに
血圧を規定する大きな因子は,心送血量(分時心拍出量)と全末梢抵抗である.そのほか,大きい動脈の弾性,循環血量,血液粘度も関係する.したがって,高血圧は,血行動態的には主に心送血量ないし全末梢抵抗のいずれかの増大,あるいは両者の増大によって生ずる.
高血圧症の血行動態については古くから論じられ,多くのすぐれた論文がある1).また,血行動態検査にも種種の方法があるが,ここでは,長年われわれの教室で行ってきた物理的循環力学的分析法,すなわち,Wezler法を中心にして述べ,さらに種々の負荷試験における血行動態的特徴を概略する.
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