1枚のシェーマ
OPCABの夜明け
種本 和雄
1
,
金岡 祐司
1
1川崎医科大学心臓血管外科
pp.664
発行日 2018年9月1日
Published Date 2018/9/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_kyobu71_664
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1994年9月の手術録からのシェーマである.67歳・男性,陳旧性心筋梗塞,狭心症の患者の手術であった.心機能がわるいうえに,上行大動脈に著明な石灰化があり,人工心肺を使用した通常の冠状動脈バイパス術(CABG)は困難と考えられた.1990年代から始まり,今でこそスタンダードとなった心拍動下CABG(OPCAB)であるが,当時はオクトパスのようなスタビライザーもシャントチューブもなく,どうやって心臓を固定するか,どうやって出血をコントロールするか,頭を悩ませていた時期であった.
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