症例検討 まれだが怖い 手術・麻酔合併症
術中の脳動脈瘤再破裂—患者だけでなく,手術全体のコントロールを行おう
望月 宏樹
1
,
南波 仁
2
Hiroki MOCHIZUKI
1
,
Hitoshi NANBA
2
1旭川赤十字病院 麻酔科
2市立旭川病院 麻酔科
pp.730-732
発行日 2016年8月1日
Published Date 2016/8/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.3101200633
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症例
48歳の女性。身長161cm,体重53kg。意識レベルはJapan Coma ScaleでⅡ-20,血圧140/98mmHg,心拍数88bpm。単純フェイスマスクを用いて酸素5L/minを投与して,SpO2は98%であった。大脳動脈の動脈瘤破裂によるくも膜下出血と脳内血腫を起こし,緊急の開頭クリッピング術,血腫摘出術が予定された。麻酔導入は問題なかったが,術中に動脈瘤の再破裂が起きた。吸引器には,あっという間に血液が溜まってきた。
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