徹底分析シリーズ 痛み治療の素朴な疑問に答えます
超音波ガイド下神経ブロックが「安全」というエビデンスはあるのですか?
長谷川 理恵
1
,
井関 雅子
1
Rie HASEGAWA
1
,
Masako ISEKI
1
1順天堂大学医学部 麻酔科学・ペインクリニック講座
pp.138-141
発行日 2015年2月1日
Published Date 2015/2/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.3101200122
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近年,超音波ガイド下神経ブロックは,周術期鎮痛管理からペインクリニックでの疼痛管理まで,幅広い適応がある。神経ブロックに関する書籍が人気の筆頭となり,麻酔科学領域での学会のハンズオンやワークショップはいつもにぎわっている。このように超音波ガイド下神経ブロックに注目が集まり,臨床でも頻用されるようになった最大の理由は,目標とする神経をはじめとする周辺構造物とブロック針の刺入方向,そして薬液の広がりを視認できるという確実性によるところが大きいと考える。が,本当に「安全」なのだろうか?いまや麻酔科医に,なくてはならない手技となった超音波ガイド下神経ブロックの安全性について,日々,外来で超音波装置とともに臨床に携わっているペインクリニック医の立場から,文献的な考察も交えて,この疑問に答えたい。
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